阪急岡本駅のキャンパス通りにあるフロイン堂さんに来ました。実はこのお買い物こそが本日のメインイベントだったのです、ここのパンを買うためにわざわざ東京から来ました。朝8時すぎに東京駅に向かう途中のターミナル駅の公衆電話から、本日3時焼き上がりのパンを予約したのです。3時という時間(もう少し何とかならんかい)と内心思いましたが、「それならいろいろ寄り道させていただきます。」と今に至ったわけなのです。出来上がりが3時と5時とは、パン屋にしては時間がずれ込んでいると思いませんか。
行ってみると普通の一軒家。それも1面がガラスの引き戸の昔なつかしい店がまえでした。なるべく音を立てない様にガラガラと引き戸を開けて中に入ると、店内の様子も創業当時から何も変わっていない様に見えました。すでに3時をまわっていたので、棚には白い紙に包まれた食パンが無造作に並べてありました。その横には古い黒板に白いチョークで予約の人の名前がずらりと書いてありました。いそいで予約の名前と数量を告げると手際良くパンを包んで渡してくれました。それで用事は はい おしまいという感じで、なんだか追い立てられるように、あわてて店から出ようとして半分開けた引き戸に体をぶつけて」、騒がしい音を立てながら、店の外に出ました。朝早く東京からわざわざ来たのに、何とあっけないお買い物でしょうか。気を取り直して外から見ると、店のガラス戸にはってあるF・Bのロゴが妙に今風で新しく、店の外観や持っているパンの重さになじまない気がしました。
それから、阪急神戸線経由でで新大阪まで行き、コンコースの中のハイジ(私の好きな神戸のお菓子屋さん)でおみやげを買い、帰路につきました。さっそく新幹線の中でパンを取り出し、大きくちぎって食しました。小ぶりの山型の食パンは噛みごたえがあり、深い味わいがありました。パンの香りが回り中にたちこめ、紙包みの音が響いたけれど気にしませんでした。やっぱり焼き立ては美味しい。「帰ってトーストしよう、冷凍しよう、お友達にも届けなくっちゃ。」とあれこれ考えてながら、ほおばっていました。わざわざパンを買いに神戸までとは、くだらんと思う人もいらっしゃるでしょうが、楽しかった。
また、機会をもうけて行きましょう。
パンのパンによるパンのための1日
日帰り神戸の旅、おつかれさま〜。 the end.