MICHAEL NANASAKOV since 1991

Virtual Pianist

マズイ初演を聴かされたあなたは一体どうしたら良いのか。 一般に知られざる作曲家の作品をヘタクソなピアニストが弾いた録音を聴いた時の怒りに似た感情。それは「犯罪」に限り無く近い行為を目撃した者の気分だ。こんな時は人それぞれ、一番良い対処方法を考えるだろう。しかしその中に普通の場合は入らないのが「私がその作品の本当の演奏を皆に聴かせてやる」と心に決めて、握りこぶしを振り上げることだ。そんなことが出来るのはMarc-Andre Hamelin氏と他に数人しかいない。マズイ初演を聴かされたあなたは一体どうしたら良いのか。私は独自の方法で、それらの作品における最初の聴衆になることが出来るようになった。コンピュータと自動演奏ピアノを使う、ただそれらはたあくまでも道具であり、その使い方が問題なのだ。あなたに出来ることが二つある。一つは私と同じく録音すること、もう一つはナナサコフを応援することだ。
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Good Music started from a Beautiful Piano

マーラー 交響曲第5番 ピアノ2台版 / A.ストラダル
ナナサコフの16枚目のCD。(正確には15番目はCD化せずオンラインのみなので15枚目)
この編曲は、基本的にオーケストラを忠実に再現しようとするもので、非常に音が多く、演奏も難易度が高い。編曲者のアウグスト・ストラダルとマーラーは、生年が同じ1860年であるうえ、両者とも現在のチェコで生まれ、ウィーン音楽院で学んでいると共通点が多い。ナナサコフの多重録音による演奏は、全体的に激情型の表情豊かな演奏ではなく、インテンポで楽譜の指示通り進む場面が多い。ピアノの音だけになり曲の構造が露わとなることで、新しい気づきも多いだろう。特に第5楽章のフーガ的な書法はピアノ編曲の醍醐味が味わえる。ヴァーチャル・ピアニストという手法を既に三十年以上続けていることになる。
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Age Quod Agis

"Age Quod Agis"(アゲ・クゥォド・アギス/ラテン語)
「あなたは今していることを、行いなさい」と訳されることば。
「あと数時間でこの世が終わる、となったらどうするか?」の問いに対する答え。

ピアノを弾いているなら、そのままピアノを弾き続け・・
散歩を楽しんでいるなら、そのまま散歩を楽しみ続け・・
本を読んでいる途中なら、そのまま本を読み続ける。

アレをしておけば良かった、コレが出来ず悔しいと思うかもしれないが、
それは「今を生きている」とは言えないのかもしれない。

あの世には何も持っていけないが、この世には置いていける。
その「置いていくもの」をつくろう。

そして最後にこう言おう。
「じゃ、お先に」と。

MICHAEL NANASAKOV 2020